精神科デイケアの音楽療法について

~音を楽しむときに、 自分らしく心が動く~
つらい時に音楽を聴いて心が落ち着いたり、流れる音楽に合わせて身体が自然に動いたりします。一緒に歌ったり楽器を演奏することで、人とのつながりを感じることがあるのではないでしょうか。

音楽による力とその効果

♪身体への働きかけ

リラックス、活力の回復、運動の刺激

♪心への働きかけ

感情の解放、気分転換、感動体験

♪関係性への働きかけ

人と人とのつながり、グループの一体感

♪コミュニケーション支援

言葉にならない思いを音で伝える(非言語コミュニケーション)

♪実在的な支え

孤独への寄り添い、生きる力の支援


1.音楽療法とは

音楽療法とは、音楽が持つさまざまな働きを意図的・計画的に活用することで、心身の健康回復や成長を支援する療法です。

(引用:「芸術家のための分析的音楽療法」小宮暖著)

星のクリニックでは、

楽譜が読めない人でも音楽プログラムに気兼ねなく参加できます。

音を介したコミュニケーションや、お互いの良い面を認め合う場づくりを大切にしています。


2.星のクリニックの音楽療法

  • 当デイケアにおける音楽療法プログラムは、主に集団で音楽活動を行っています
  • 安心できる居場所づくり。いつでも誰でも参加でき、しんどくなったら退室できます。
  • 非言語コミュニケーション。音楽は言葉以外の手段で、感情や気持ちを伝えます。人と話す事が苦手な人でも楽器を持ちながら自由に音を出して参加することができます。
  • ひとりひとりの良さを認め合いながら一緒に活動し、音楽によって”支える”ことにも重きを置いています。さまざまな活動の中で、参加されるお一人お一人が自分らしく過ごせることを目指しています。
  • 音楽にふれる時間が、参加する皆さんにとって、病気の症状から離れて健康的な自分でいられる時間になることを願いながら、日々取り組んでいます。


3.プログラムのご紹介

軽音楽  火曜 午前10時~11時 3階フロア

内容:集団歌唱、楽器活動

■プログラムの流れ

リラックス体操 ⇒ 足のストレッチ ⇒ リクエスト曲を歌う

(各々がその場の気分で楽器を選び、歌いながら奏でます)


ほっと☆すたぁ  火曜 午前11時~11時半 3階和室

内容:ウクレレなどの小グループ音楽活動

ウクレレ好き、もっと音楽をしたいという人たちが集まり、軽音楽の後に小グループで練習を重ねています。同好会のような雰囲気で、参加者同士がお互いに教えあったり、存在を認める場にもなっています。


コーラス  水曜 午後1時半~2時過ぎ 3階フロア

内容:集団歌唱、楽器、ゲームなど

■プログラムの流れ

リラックス体操 ⇒ 音楽活動 ⇒ ゲーム


 音楽活動の一例 

数曲を選曲し、好きな曲に分かれて練習しています。(例:花は咲く、いつでも夢を、春よこいなど)

各チームが団結して曲を仕上げます。衣装やダンスを決めたり、チームの中でアイデアを出し合って作り上げていき、発表を目指します。

コーラスの時間の最後には、即興好きな人たちが自然に集まり、キーボード、ブルースハーブやマラカス、鈴、打楽器などで自主的に即興演奏を楽しんでいます。


4.これまでの活動

訪問演奏

クリニック内の認知症デイケアへの訪問演奏を継続しています。参加メンバーのアイデアをもとに準備をしています。回を重ねるたびに、人前で発表し聞いてもらうことへのモチベーションは高まり、本番に最高のパフォーマンスを発揮できるようになってきました。聴衆との音楽を通じた交流はとても温かく、次への意欲につながります。


クリスマス会

クリスマス会では、それぞれの音楽プログラムの発表を行っています。

使用楽器

画像をクリックすると大きく表示されます。

口腔体操

デイケアの利用者さんが、薬の副作用や年齢的なことから唾が出にくく、食事をのどに詰めやすくなっていると相談があり、デイケアの食事の際の誤嚥予防のために口腔体操を作成することになりました。

作業療法士と音楽療法士が協力し、約2分間の曲が完成し、2024年7月から、毎日の食事前に実施しています。

医療法人敬天会 星のクリニック
〒569-0023
大阪府高槻市松川町25-5
TEL:072-662-8121
FAX:072-662-8123

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